家に帰ると、西園寺は別の車で帰ったらしく入り口で私を待っていたみたいだった。
「唯那、お前どこに行ってた?」
何故かオーラが怒ってるような感じがしてるんですけど!
「え、どこって………」
コンテストのコンセプトを決めに行ってました。とは言えない……
コンテストまでは誰にも内緒にしてたいのに。
「お言葉ですが女の子に無理矢理行き先を問いただすなど唯那様に嫌われてしまいますよ?
それに、私がずっとおりましたのでそんなに心配なさらなくても大丈夫ですよ?」
神谷さんのナイスフォロー!
神谷さんのお陰で西園寺はそれ以上聞いてこない。
「なら、いい。それとコンテストのことなんだが俺がいつも頼んでる美容師に…」
「あ、それなら大丈夫!
それは強力な助っ人にお願いしてあるから!ね、神谷さん。」
私は慌てて西園寺の言葉を遮った。
すると、また不機嫌そうな顔をしているのが分かる。
「はい、とても心強いお方がバックについておりますから。」
と、西園寺さんの目の前で西園寺には分からない話を神谷さんと笑顔で話す。
「何だよ、お前ら。俺が居ない所で仲良くなりやがって。」
「龍我様、それは妬いておられるのですか?」
「は?馬鹿なことを言うんじゃねぇ
俺がいちいちそんなことで気にするかよ」
「では、そういうことにさせていただきます。
それと龍我様、来週はまた篠崎が龍我様のお迎えに上がります。」
「何でだよ」
「ですから龍我様、あまりしつこいと唯那様に嫌われてしまいますよ?」
それだけ言うと神谷さんは頭を下げて自分の仕事に戻る。

