コンセプトが決まればそこから話し合いが始まる。
お兄さんは私に桜のようなふんわりとしたピンクが印象的だと言われるが、自分ではよく分からなかった。
「……唯那、お前はもうちょっと自分に自信を持て。
唯那は十分可愛いんだから。周りは派手なイメージで来ると思うが、お前は正反対でいく。
テーマは桜だ。まぁ、季節外れだがお前には桜が似合ってる。」
「……桜?」
「まぁ、この俺がお前に自信を持たせてやるから期待しろ。
んで、コンテストはいつなんだ?」
「……それが1ヶ月後の土曜日なんです。
土曜日、いけますか?」
この美容室、そういえば土日もやってるんだっけ。
コンテストは朝からだから学校に来てもらってセットするらしいので土曜日にシフトが入ってたら無理かなぁ……
「あぁ、もちろんだ。俺はここの店長だから、その辺の融通は聞くから心配するな。」
店長……になってたんだ。
和真さんが東京に来て5年だからなっててもおかしくないのかな?
「また来週もこの時間に執事さんと来な。
髪型は考えとくが服は本人が居ないと決まらないからな。」
「はい、お願いします。」
ひとまず今日はテーマを決めて終わり。
桜かぁ、どんな感じになるんだろう。

