「唯那、もういい加減認めろよ」


朝からテンションだだ下がりの私に対して隣の席の誰かさんが呆れたように言う。


「だって、私がコンテストだよ?
出場なんかしたら恥じかくだけじゃん!」


「お前なぁ、もうちょっと自分に自信を持て。」


「可愛くないのに自信なんか持てないよ。
………………ねぇ、西園寺。ひょっとして西園寺が仕掛けた私に対する嫌がらせ?」


「はぁ?………あのなぁ、誰がそんなめんどくさい嫌がらせをするかよ。
しかも俺が唯那に嫌がらせなんかするわけねぇだろ。
……まぁ、唯那に一票は投票したのは間違いないけどな。」


「ほらー!やっぱり西園寺の嫌がらせじゃん。」


「嫌がらせじゃねぇし、それにどんだけ財力があろうが何だろうが一人一票っていう決まりだ。
だから俺は一票しか投票してねぇ。
それに一票だけでコンテストに選ばれるわけがねぇだろうが。」


「………確かに西園寺が1人で決めれるなら別にHRで投票する必要ないか…」


「それに、俺様が投票してやったんたぜ?感謝しろよな。」


「頼んでないし、お節介なんですけど。
……まぁ、でも、選ばれたものは仕方がない。

………で、コンテストって何するの?」


コンテストがどういうものなのかはなんとなく分かるけど、何をするのかは分からなかった。