「あんたには関係ないだろ。」
俺は敢えて婚約者のことは伏せて相手の出方を疑う。
ここまで言われたら何か反応が返ってくるはずだ。
「直接的な関係はなくても、俺は唯那が好きだから関係あるんです。
勝手に転校なんかさせられたら困るんですよ。」
やっぱりか。今まではなんとなくだったが、ここまで断言されたらな……
「俺、最初は後輩としか見てなかったんですけど、毎日練習を頑張っている姿を見ているうちに好きになっていったんですよ。
この1年、俺は彼女しか見えてないんですよね。
あなたは西園寺財閥の御曹司なんですよね?
そんなあなたが遊ぶ相手ならいくらでもいるでしょう。
彼女は遊ばれていいような女じゃない。
もし、軽い気持ちで彼女をて転校させたのなら、彼女を白樺学園に返して下さい。」

