次の日、会場に到着すると入り口には沢山の人で溢れていた。
多分、決勝戦を見に来たのだろう。
昨日よりも人は多いからか、受付がかなり混んでいた。
私は控え室に入ると、早速アップを始める。
昨日は時間に余裕があったが、今日はすぐに始まるので時間があまりなかった。
アップを終え、ラケットを手に持ち、控え室を出ると……
「唯那ぁ!!」
私の声を呼ぶ方に目を向けると親友の裕美の姿があった。
裕美は涙を流しながら私の元に走ってくると思いっきり抱き締めた。
「裕美……」
「会いたかったぁ」
裕美の目には涙が溢れていて、それが私にも移ったのか私も嬉し涙でいっぱいだった
「昨日ね、玉城部長から電話があって、唯那が決勝戦に進出が決まったから、一緒に応援に行こうって言われて来たの」
「ありがとう………………
それと勝手に居なくなってごめんね!!」

