「龍我が本気になるとこうなるんだな………」


私達のラリーを見てレギュラーの皆は唖然としている。


「………まぁ、俺達とのラリーじゃ本気で打って貰えないからな。」


「でも、龍我が負けたのって初めてだよな。」


「あぁ。試合は勿論、練習試合でも負けたことなかったからな。
だから唯那ちゃんに負けたことは相当ショックだったんだろうな。」


「……俺はそうは見えないけど。」


「え?」


「唯那ちゃんに負けたことより、本気で闘える相手に出会えたことを嬉しく思ってるんじゃないか?」


「それもあるかもな。
今、テニスしてる龍我、すげぇ楽しそう。」