「唯那のメニューは基本的に俺との打ち合いとレギュラーの練習をこなしてもらう。」
「………分かった。」
「それと唯那のラケットはそこにあるから。」
最後にそう付け足すと西園寺の指の先には私のラケットが入っている鞄があった。
中を見ると私のラケットが5本、揃っていた。
わざわざ茨城から私のラケット持ってきてくれたんだ……
「軽くだが、テニス部のことを紹介しておく。
部員数は…………まぁ、白樺学園もテニスの強豪校だから多かったと思うけど、うちの部員は3学年合わせて150人だ。」
「150人?」
やっぱり白樺学園の時とは桁違い。
「コートはここにあるのがレギュラー用で4コート。」
レギュラーだけで4コート?多すぎる……
「向こうにある10コートはそれ以外の部員が使っているから基本的に俺らは使わない。」
レギュラーと部員のコートが違うのは白樺学園と同じみたい。
「マネージャーは?
それらしい女の子が見当たらないけど…………」
私の学校は特殊だったけど、普通は運動部に女の子のマネージャーが居てもおかしくない。

