私の過去は、悔しさと悲しさと、苦しさしか残っていないーー。



『風川沙奈です!よろしくお願いします!』


小学生の頃。

みんなで放課後にバスケをして遊ぶことが流行っていたことがきっかけでもっとうまくなりたいと思った。


中学生に上がる時にはもう、バスケ部に入ることしか頭になくて、入部出来ることを楽しみにしていた。


私が入った中学はバスケ部が強豪校であった。


この学校で一番、練習が厳しく、ハードな部活。
それを母は心配していた。


『バスケ部はこの学校で一番辛い部活だって聞いたけど、本当に大丈夫?』

『大丈夫だって!』


そんなこと、全然気にしなかった。

だってバスケが大好きだったから。


強くなれるのであれば、ハードな練習なんてへっちゃらだ。


『私もバスケ部に入るよ』


そして小学校から一緒にバスケをやって来た新藤光ちゃんも一緒に入部をすることに。