私の合格発表の日、一緒に見にきてくれた。



「以上を持ちまして、卒業式を終わります」


本当にあっという間だったな……。


最初はこの体育館が嫌いだった。


バスケの音、

バッシュが擦れる音にいつも反応してみないフリしてた。


そんな自分が懐かしい。


私たちはそれぞれの教室に向かうと、

先生からの最後の言葉を受けた。


女バスのコーチだった先生。

私たちが全国優勝した時は、コーチの方からありがとうという言葉をもらった。


「この先、キミたちは壁にぶつかることがあるかもしれない。

無理だと決めつけてうずくまってしまうことがあるかもしれない


でも、どんなに無謀な挑戦でも

諦めない限り、その場所に立ち向き合うことが出来るということを覚えておいてほしい」


そうだね。

無理だと決めつけたら何も見えなくなってしまう。