だけど、その後。

私もバスケを諦めた。


それからは一切連絡をとっていなかった。



「ごめんね、ずっと連絡返さなくて」


光ちゃんは小さな声でそう言う。


「ううん……」


光ちゃんがやめた後、

私たちは顔を合わせることが格段に減っていった。


話しかけても、光ちゃんは私を避けた。


あんなに仲が良かったのに

小学校の頃は休みの日だって


毎日ふたりでバスケをしにいったのに。


あのことがあってから、一気に仲が悪くなってしまった。


そして高校が別々になってしまってからは

会うこともなかった。



「ずっとね、一緒に頑張ろうっていって始めたことなのに

自分だけ諦めちゃったことが後ろめたくて……

沙奈の顔を見ることが出来なかったの」


分かるよ。

私だって1度諦めた。