別の会場で行っていた男子の勝ちも決まり、
女子の方も勝ったことを伝えると、少し経ってからまた陽介から連絡が来た。
【陽介:今どの辺?駅で会えねぇ?】
【うん、いいよ~。あと30分くらいで着くと思う】
【陽介:了解!待ってる】
私はぎゅっとスマホを握り締めた。
今日も陽介に会える。
わずかに心臓が音を立てる。
私は楽しみにしながら電車に乗り込んだ。
そして30分後ー。
家の最寄り駅につくとみんなに手を振って別れた。
陽介と待ち合わせした場所にすぐ向かう。
すると、大きなボストンバッグを持った陽介がそこにいた。
「陽介!」
「沙奈、こっち」
「お待たせ。試合どうだった?」
「すっげー疲れた。
1回戦が強豪だったからよ~絶対負けらんねぇって思って戦ったらもうくったくた、でも勝てて良かったわ~」
「お疲れ様」
陽介は1年の頃から唯一のスタートメンバーだ。


