どうしよう....
テストが赤点だ....居残り..

「明日佳!帰ろう!!」

いつも一緒に帰っている陽花だ。

「ごめんね!じ、実は..」

私は、テストをぺらっと見せた。

「わ、わお。じゃあ、居残り?」

「うん。だから、しばらく先に帰っててもらってもいい?」

「はは、もちろん。応援してるよ。」

そう言って陽花は帰っていった。


はあ、これじゃあ日向に会う事もできないや......

私は、ため息をついて居残り達の集まる教室へとぼとぼと、歩いていった。

日向とは、森野日向の事だ。

別に特別格好いい訳でもないが、クラスの中心的な人で、彼の明るい笑顔が好きだった。