「もっかい呼んでみ?」
「…絶対いやだし」
「呼べよ」
「いやだ」
「お願い、すずちゃん」
「やだ」
「あっそ」
悠太は少しムッとして、ソファーに寝転びそっぽ向いてしまった。
怒ったのかな?
ちょっと心配になって、悠太の隣に行って顔を覗き込んで見た。
「ゆーうーた。怒ってんの?……きゃっ!」
「いや、べつに?」
顔の目の前にはいつもみたいに、ニヤッと笑う悠太の顔。
いや、なにこれおかしい。
ふいうち、過ぎて心臓に悪い。
あたしはいま、ソファーの上で悠太に抱きしめられている状態で。
今日、二回目だ。悠太に抱き締められるの。
悠太って見た目細いくせに、意外と腕とか背中がっしりしてるし、抱き締められて気づいたんだけどすごくいい匂いがする。
「…離してよ」
「無理。」
「は?」
「鈴って落ち着くんだよ。お願い。もう少しだけ」
こいつって、ほんと本能のままーに行動してる感じがする。
なんだか体中熱い。
