紙ヒコーキ~思いを飛ばせて~

やだっ…もう思い出したくないのに…。

「優羽っ…」

康太は私を一生懸命に宥める。

「大丈夫っ…大丈夫…だよ…」

私は呼吸を整える。

大丈夫…もう“無いモノ”にしたから…。

やっと呼吸が整う。

「もう大丈夫だよ…」

私はちょっとだけ微笑む。

「優羽…ごめんな…俺が…」

「康太…謝らなくて良いから…康太は私の為にしようとしたんだから…」

先生は首を傾ける。