紙ヒコーキ~思いを飛ばせて~

この世界を私の手で包めれば良いのに…。

包めれば、絶対一人にならない。

「何で…掴めないんだろうね?」

それなら…孤独にならないのに…。

本当は分かってる…。

私が飛ばした思いは……────。

キーンコーンカーンコーン

「あっ…チャイム鳴った…教室帰ろう…」

面倒な…授業だぁ…。

何の授業だろ?

階段を掛け降りると、声が聞こえて来た。

「好きです」

ひゃっ…ひゃぁー!

告白だ!

私は咄嗟の判断で、階段の隅に隠れた。