その背中に柔らかな感触を受ける。

「アレン! 泣いてる場合じゃない!」

 エリィの声だ。

「牧師様の仇をとるよ! 絶対にヤツらを許しちゃいけない!」

 ああ……俺は泣いていたのか……。

 頬を伝う雫に気付く。

 目からあふれるとめどない涙をぬぐってエリィの顔を見た。

 彼女だって今にも泣きそうな顔をしている。

 人工的に作られたヒューマノイドとはいえ、その身には悲しみの感情を十分に抱いていた。

「そうだな。強くならなくちゃいけない、俺は」

 エリィを胸に抱きしめ、俺はテレビを睨みつけた。

 絶対にヤツらに勝つ! そんな決意が胸をいっぱいにした。