俺は、夕食を終えたあと、
部屋着に着替えて、
珍しく机に向かっていた。
といっても、眼下は、
ノートや教科書じゃなくて、スマホだが。
由紀からlineが入ってたので、
それの返事をしていた。
《頑張ってね!》
というメッセージと、動き付きの
スタンプが添えられていた。
今日の、相談したことだな。
健気だなぁ。
《ありがとう》
俺は、柄じゃないが、
無料でダウンロードした
スタンプといっしょにそう返信した。
「頑張ってね…か」
俺は、
さっき由紀に言われたことを思い出す。
やっぱり、自分から行動するしかない。
まず、美穂と仲直りするために、
話しかける。
んで、前みたいに仲良くする。
でもできるか?
美穂は今引き籠もってて、
前と比べて別人みたいだし。
いやいや、それ考えたらおしまいだ。
俺は、首を横に振る。



