「いただきます」 美穂はすごいスピードで少量のご飯を 平らげると、すぐに2階へと駆けた。 引き籠もりって太っているような イメージだったけど美穂は逆。 むしろ、痩せた。 「あの子、 いつまで部屋に籠もってるのかしら」 母さんが頬に手を当てて、 不安そうに呟いた。 「…知らない」 この時の俺は、美穂のことを 何一つ知れていなかったんだ。