そして、おもむろに口を開いた。 「なぁ、美穂。 外行ってみようぜ」 私は、その瞬間、 心臓が止まったかのように硬直する。 外、そと、ソト────。 「い、…いやっ」 蚊の鳴くような声しか出ない。 だって、無理よ。 外が嫌いというわけじゃない。 でも無理。 だって外はっ。 「ぜってー外は楽しいかんな! 美穂も日の光浴びよう? さっき俺も遊んできたけど、 やっぱり────」