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そんなこんなで、放課後は訪れた。
今日一日、
クラスはバレンタインの話題で蔓延してて
誰が誰にあげるとか、誰と誰が付き合ったとか、
そういう話に一々、平沢は肩を揺らしていた。
大丈夫かな?
「いいなぁ、広樹はリア充で。
俺もバレンタインの
あんま〜い時間を過ごしたいぜ」
「そういや、お前って
気になる女子とかいるの?」
太一は、クラスメイトが颯爽と帰っていく中
机に突っ伏してうだうだしていた。
『ここを告白場所にさせねぇ』
と言い張ってたからな。
そして、そんな太一をわざわざ廊下に出て
扉付近から覗いている平沢。あと由紀。
「隣のクラスの倉橋とかいいよな。
光井も、いかしてるぜ」
「いかしてるって」
「まぁでも」
太一が、突如顔を赤くした。
え?
「美穂ちゃんってかわいいよな」
ちょっと、待てや。
波乱の予感。



