「うーん、あ、じゃあ俺、
美穂って呼ぶから、
“さん”付けはよそよそしいから
もっと気軽に呼んでよ」
「えぇ…でも」
「いいじゃん?6つも離れてるけど、
別に先輩とかそういうんじゃないし」
李人さんを、さん付けしないなんて
そんなの無理だ。
十分 先輩的な存在だし…。
それに、私たちの関係って、
なんだか不思議。
李人さんの妹の彼氏の、双子の姉。
その私と、ご飯を食べているなんて。
「ね?」
「うー…。
じゃあ、李人…くん?」
わあ、耳まで赤くなったかもしれない。
心拍数が異常に上がっていく。
李人さん…もとい李人くんが
満足そうに笑っていた。



