「ガッコーサボっちゃったぁ」
「いいよいいよ〜」
改札口に立ち、邪魔になっているのに
ぺちゃくちゃだべっている若者たち。
特にその女の子は、
制服を着てスカートをかなり短くしていて
私とは全然違う世界に
住んでいるように見えた。
「あれぇー?」
今度は、私の背後から声がした。
自分に対しての言葉じゃないと分かっていたが
反射的に振り返る。
「あぁ、やっぱりそうだ」
しかし、その人の視線は
明らかに私に向けられていたのだ。
明るめの茶髪は、冬の太陽に
綺麗に照らされていて、
天使の輪があるように見える。
シュッとした印象を与えるくっきり二重。
同様に、シャープな顎も、
スッキリしたイメージをもたらしている。
「確かミホちゃんだよね」



