─────────
─────
「ね、ねぇ広樹」
相沢家の食卓に、
温かそうなクリームシチューや、
ヘルシーなサラダが並ぶ。
母さんはキッチンでせかせかと、
新たに一品を作っている。
それを待つ俺たち双子。
美穂が、スマホの画面を俺に見せてくる。
lineのトーク画面が開かれていて、
トーク相手の名前は、矢島太一…。
「ミホちゃんは、好きな俳優さんいる…?
気になる人は?俺のことどう思う?」
俺は思わず太一のメッセージを朗読したが
結構な頻度で着ているようだ。
バカらしい。
「た、谷口くんからのが、なんか」
谷口?
美穂は太一のトーク画面から、
違う人のものへと変える。
満か。



