それから割と直ぐに
ザーと水の流れる音と共に美穂が出てきた。
「えっ」
「おっ」
太一と満が声を揃えた。
カチーンと、かたまる美穂を見て。
その美穂は、前髪をゴムとピンで留めて
スッキリとしている。最近のスタイルだ。
しかし、2人は前髪ダラーンの美穂しか
見たことがないので、驚いている。
「あ…こんにちは」
この前、この2人が来た時とは違った。
挨拶しなかったもんな。
トイレで待たせていたことが
恥ずかしいのか否か、
美穂は若干頬を赤らめている。
「えと、広樹のお姉さんだよね?」
満が、パッチリとした愛嬌のある目を
輝かせている。
それにコクリと頷く美穂。
…イヤな予感。
「はわわ…っ。
お名前は?」



