俺は少し微笑み、
画面内の敵を倒すのに集中した。







「トイレ借りていい?」



「僕も僕もー」




太一と満がDSを一旦閉じた。





「場所分かる?」




「分からん」




分からないということなので、
案内するために俺を含め3人で部屋を後にする。








「あ、入ってる」




トイレの灯りが点いている。


母さんは今日、
パートでさっき出て行ったから…

美穂か。





「姉が入ってる、と思う」




「漏れるう」



「やめろ」




太一がクネクネして、
今にも……なフリをしている。




俺らはトイレの扉から
数歩離れた地点で待っていた。