小さい子は親御さんと一緒に
飾り付けをしてる。



このツリー、大きいな…。



俺の身長の2、3倍はありそうだ。



上の方は既に飾り付けされていて
子どもたちの手の届く場所のみ

なにも施されてない。





「あれ…つかないや」




俺たちの傍に、ひとり、
小さなプレゼントの飾りを
つけようとする男の子がいた。



もみの木の枝に掛けるための
輪っかの金具が外れている。





「貸してごらん」





由紀はニコニコしながら声を掛けた。




「わぁ…おねえちゃん、ありがとう!」




金具を直して、男の子と一緒に
飾り付けをしてあげた由紀。