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12月中旬。
クラスメイトたちは、
すっかりクリスマス気分。
そんな日の、放課後。
「広樹くん、帰ろう」
ほんわかと笑う、由紀に癒やされる。
「おう」
俺は今日は歩きできたので、
由紀と手を繋いで帰る。
「手、冷たいな。
手袋しないの?」
由紀の白くて綺麗な手は、
すっかり冷えている。
「うん。 手袋したら、
手繋ぎにくくなっちゃうでしょう?」
「…そうだな」
駅前の商業施設に入り、
色々なお店を見て回る。
「広樹くんクリスマスの日…って空いてる??」
クリスマス…か。
お試しで付き合い始めてから、
丁度一ヶ月になるんだよな。
その時に、
俺の気持ちを伝えなきゃいけない。
「うん。空いてる」