【完】こいつ、俺のだから。




「お前ら仲いいなぁ〜」



楢崎がすげ〜、とでも言うように、あたし達を見て言ってきた。



「「仲良くない!」」



「ほら、息ピッタリじゃん」




くっ!こんなところで、佐野とハモるとは!



ていうか、全然プリント進まない。


早くしなければ……!





「そう言えばさ、前から気になってたんだけど、お前らいつから付き合ってんの?」



ぶはっ。吐いてないけど、心の中で吐いてしまった。



いや、楢崎がいきなり変なこと聞いてくるから……。



これ、なんて説明したらいいんだろう?佐野に任せていいのかな?



「こいつが俺に、どうしてもって言うから、付き合ってやった」



「そーなのか?」



「ああ。まぁ仕方ねぇから……いって!!」



「ん?どうした佐野?」



あたしは思いっきり、机の下で佐野の足を踏んでやった。


なぜなら佐野の言葉に誤りがあったからだ。



あたしからじゃないし!