「まじか佐野……。気持ちはありがたいけど、ごめん。俺、女しか興味ないんだ」
ペコっと丁重に謝った楢崎。
あ、フラれた。
「……!!?ち、ちげぇよ!今のは口がすべって間違えただけだ!俺は別にお前なんか……っ!」
おいおい、間違ったクセに指はちゃっかり楢崎くんをさしてましたよ、佐野さん。
「どんまい佐野……。次はきっと、いい恋できるよ」
あたしはそっと、フラれたばかりの佐野の肩に触れた。
今度こそ、女の子を好きになって幸せになれ。
そんな願いをこめて。
「だ……!だから違うっつってんだろ!」
佐野はどうやら、今の愛の告白が恥ずかしすぎたらしい。
耳まで真っ赤だ。


