「む、無理……っ!」 「なにが無理だ。いいから早く呼べ」 「……っ!」 窓に背中を押し付けられ、唇が触れるか触れないかのところまで、佐野はあたしに近づいてきた。 「俺のこと好きなら、呼べるだろ」 命令のような、拗ねてるような。 どこか甘えてくるようなその声に、あたしの頭はおかしくなりそうだ。 心臓が爆発するんじゃないかってくらい、バクバクしてる。 だけどあたしは、意を決して目をギュッとつむった。 「ゆ……悠月……っ」 「……っ!」