「そういえば、佐野はいつからあたしのこと好きだったの?」



唐突だけど、そう聞いた。



やっと解放されたので、今のうちに早くお弁当を開けてお昼ご飯を食さなければ。




「いつからだと思う?」



佐野はあたしの問いに対して、まるでもったいぶるように質問で返して来た。



どすこい焼きそばパンの袋をあけ、パクッと頬張ってるそのさまは、なぜかどこか得意げだ。



ていうか、出たなそのパン……。




「……わかんない。けど、中学からって……」



確か、楢崎がそう言ってた気がする。



「たぶん、お前が思ってるよりずっと前だよ。ホントに出会って間もない頃」



「……え、まじで?」



驚くべき事実に目を丸くするあたしに、佐野は満足げな笑みを浮かべた。