「お前の笑顔見たくらいで落ちた男なんかになびくなよ?

この俺の方がお前のことずっと見てきたんだ。笑った顔が可愛いのなんて、誰よりも知ってる。

そう簡単に他のヤツに譲るワケねぇだろ」



「……!!」




ちょ、なにそのリップサービスみたいなセリフ。



あんたそんなキャラだっけ!?




「って、こんな恥ずかしいこと俺に言わすな!!」



カァァっと頬を赤く染め、勢いよく佐野はあたしから離れた。



……あ、よかった。キャラ安定してました。



ホッと安堵の息をもらす。



同時にひとつ、疑問に思ったことがあった。