「あいつの中にこれ以上、踏み込むな」
「それは無理かな」
「あいつ泣かせたら許さない」
「もう泣かすつもりはないよ」
「教室で無理やりキスしようとしたヤツの言葉なんて信用ならねぇ」
「あー、そういえばあのとき盗み見されてたね。お前ってなに、仁菜のストーカー?ずっと付きまとってるよね。気持ち悪いからそれやめたら」
「なんとでも言え。ずっとそばにいてやらねぇとあいつは無理するんだよ。
あいつが助けてって言ってんのに気づいてやれねぇ。
それくらいなら、ストーカーにでもなんでもなってやる」
強く、前を見据えて戸田を睨む。
「あいつに手出したらぶっ殺すからな」


