なんでそこで、楢崎の名前がでてくるの?
ていうか、あんたら、あたしがいない間にどうやってDVDのギャグの話になったんだよ。
「お……お前を笑わせるための方法とか、な、楢崎に相談をしてたらだな……」
ボソボソと、だんだん小さな声になっていく佐野。
その顔は、もう真っ赤だ。
「なに佐野。あたしのこと笑わせたいの?」
すると佐野は、ピクッと肩を震わせた。
まるで、図星とでもいうように。
そして、あたしを見つめるその目は相変わらず真剣だ。
「あぁ……。笑わせてやりたい」
まっすぐな顔で、優しい声で、そんなこと言うなんて
……反則だ。


