それを聞いたとき、あたしの目から、涙がこぼれ落ちた。


―――ポタッ


「夜南くん・・・・・・?」


「あ・・・・・・ごめんなさい。話聞いてたら、涙なんて堪えられなくて・・・・・・」


これじゃ話を聞くも何もない。


「いいえ、いいんです。実は私も、涙を流す三人を見て、涙を流しました。最後は『今までありがとう』としか言えませんでしたが・・・・・・」


山南さん・・・・・・!


「ごめんなさい・・・・・・何も、言葉が、見つからなくて・・・・・・」


「いいんです。聞いてほしかっただけですから。それに、聞いてもらうだけで楽になりました」


「・・・・・・山南さん」


「今日はもう寝ますね。また、話に付き合ってもらえますか?」


「はい」


山南さんは微笑むと、部屋から出ていった。