それは、平助くんに相談を受けた日の夜のこと。
「夜南くん、少し時間をいただけますか?」
夜ご飯を食べると山南さんに呼び止められた。
「は、はい」
なんの話だろう・・・・・・?
皆がいなくなったら、山南さんは喋り始めた。
「藤堂くんが、君に相談をしたと聞いてね・・・・・・私も、少し話してみたくなったんです」
「なんでも、聞きますよ」
「私は、相談と言っても、藤堂くんのようにそこまで死んだときのことを悔いているわけじゃありません」
山南さんの死んだとき・・・・・・。
局中法度を破って、脱走しようとして・・・・・・切腹。
あたしなんかが・・・・・・そんなこと言われても、相談できる自信が・・・・・・。