「でも、暗いし風も嫌なんでしょ?」


「それでもな!」


「ふーん・・・・・・さては土方さん、迷って帰り道もわかりませんか?」


「バッ、ちげえよ!」


慌てて否定する土方さんに、総司くんは、黒い笑みを浮かべた。


「“僕”はわかりませんけどね。土方さんわかるんだ!すっごーい」


してやられたような顔になる土方さん。


もしかして、本当にわからないのかな?


ていうか、道わからないのに、どうして総司くんもここにたどり着いたんだろう?


「僕絶対に雛姫ちゃんに手出さないよ。ね?」


「うん・・・・・・」


あのことが、あって、そうとは言い切れないんだけど。


総司くんの黒いオーラがそう言えってね?


「本人も言ってるんだし、お帰りくださーい!」


「それでも」


「土方、か・え・れ!土方、か・え・れ!」


「おいっ!」


「あははははは」


「ふふっ」


しばらくあたしは、総司くんと笑っていた。


こんなやり取りがあったから気にせずにすんだんだ・・・・・・。


よく考えれば、総司くんのさっき言ったことと、あの行動が違うこと。


勘違いは、どっちだったのかな・・・・・・?