シーツを力強く握る。


悔しい、悔しい!


雛姫ちゃんの気も知らず、一人勝手に怒って泣かせた自分。


一くんに、キスされてしまったことも。


もう一度確かめたとき、頷いた雛姫ちゃんを僕はかまわず抱き締めた。


ごめん、ごめんね・・・・・・。


謝ってるのに、また僕は雛姫ちゃんを傷つけている。


雛姫ちゃんが好きでもない僕に、抱き締められているんだから。


そして、聞いた。


全部。雛姫ちゃんの思いも、一くんとあったことも・・・・・・。


知れてよかった。


なのに、やっぱり胸が締め付けられるんだ。


一くんが・・・・・・雛姫ちゃん、初めてだったんだね。


やっぱり、悔しいけれど、それ以上に僕は最低だ。


“ごめんね”それですめば、怒ることもない・・・・・・。


本当に、そうだ。