(永倉side)


「はぁあ~・・・・・・なんだかなぁ」


さっき、左之の部屋に呼ばれたと思ったら、平助もいた。


しかも、あいつが言ったことは


『俺、雛姫が好きだ。女として』


まっすぐな目をして、左之は言った。


『えっ、えぇ~!?』


驚いた様子の平助。まあ、そうだわな。


応援するっつってた、しかも歳の女が好きそうな左之が、だからな。


それに、左之はよく女にモテたからなぁ。


平助としても、左之系の恋敵は増やしたくなかったはずだ。


『新八は、驚かねえな?』


左之が俺を見て笑う。


『ああ、なんとなくわかってたからな』


これは本当のこと。