―――フュー・・・・・・パチッ


総司くんの、口元で、風船ガム割れる。


「総司!それ、何食ってんの?」


「何って、ガムだけど・・・・・・」


平助くんに、やや冷たく返す総司くん。


最近、総司くんはずっとこんな調子。


誰に話しかけられても、適当に返すし、酷いときでは無視もする。


なんとか、あたしのことは無視しないけど・・・・・・。


どうしちゃったのかな?


「心配すんなよ、雛姫」


あたしの心を見透かしたように、左之さんはあたしの頭を撫でる。


「総司、生きてたときもあんなんだったからよ」


「え・・・・・・?」


「誰にでも上から目線で、適当に返す。まあ、昔の方がまだマシだったかな」


信じられない・・・・・・あんなに明るい総司くんが、そんな性格だったなんて。