しばらく斎藤さんと、話していると


「雛姫!こっち来いよ!」


左之さんに呼ばれたので、斎藤さんのことを見る。


「俺はいい・・・・・・行ってこい」


「ありがとうございます」


あたしは、左之さんのところへ行った。


「そんなことで礼など・・・・・・言いたいのは俺の方なのに」


そう呟いた声は、誰にも聞こえなかった。


「あっ!」


左之さんのところに行くと、隣には新八さん、平助くんもいた。


「平助くん・・・・・・」


なにかと今、顔を見づらい。


「あーあ、平助。雛姫に嫌われた」


「左之。せめてもの情け、情け」


「あ、そーだったな」


バカにしたように笑う二人に


「こ、こんのぉ・・・・・・!」


平助くんはこのあと、大声で叫んで、土方さんと総司くんに怒られていた。