「そうだ。ここに来たことはみんなには内緒ね。」

「どうして?」

「何でもだよ。友達とかも駄目だからね?」

「友…達…。」

そんなもの居やしないのに…。

「どうかした?」

「いやっ…何でもない……。」

「そう?」

「私、もう行くわ。」

「また来てね。」

「うん。それじゃあ。」

「今日はありがとう。」

笑顔で手をふる君を見たとき、何だか胸が痛んだ。彼には友達と呼べるべき存在がいたのだろうか…。まぁ私には居やしないけど。