破片は確かに踏んでいた。

破片は私の足を切っているのに、

血が出ない。

「な、え。。。」


そんな。どうして?あたしの身体どうしちゃったの。。。


「八女?どうした?」

浩太が電話を終えたようだった。

急いで足の裏をかくす。

「あ、花瓶が割れちゃったの。。。ごめんなさい」
浩太は花瓶の破片をじっと見た。

「別に、いいよ。大丈夫?けがない?」
浩太。。。

「ないですよ。大丈夫ですから」

「そう?ならいいけど」


言えないよ。こんなこと。

自分が人間でないなんて――――――