「好きな人とはうまくいったんですか?」
私はゆっくりと、小さな声で聞いた。


「いや。うまくいかなかった」

「ど…どうしてです?」
「俺は恋愛に向いていなかったんだろう。もうこれくらいでいいだろう?昔のことはあまり話したくない」

「すみません」
「謝ることはない。力になれなくてすまない」
「いえ。そんなことないです」