その日登校した者の中には、戦慄を覚えた者もいるだろう。また愕然(がくぜん)とした者もいるはずだ。

校門の前には人だかりができていた。
どうしたんだろう?

私は人をかき分けて先頭まで来た。
うわ!

目を疑った。

校舎の窓が何枚も割られ、ピアノの鍵盤のようであった。
そして、校舎の前面にまたしてもスプレーで落書きがされていた。



この腐った学校へようこそ!
ここは地獄以下だ!
ブタに裁きを!



「教室に入れ! 立ち止まるな!」
教頭が叫ぶ。

「立ち止まるな!」


「なんだよ、あれ?」
「酷いいたずらだな」
「なんか、怖いね」

生徒たちはそんな声をあげ校舎に入って行く。