ロッカーにいたのは松夫だけだった。

「探偵部のお二人さん。俺に用か?」

「座らせてもらうぜ」

優介はパイプイスに座った。

「で、用件は?」

「ちょっと小耳にはさんだんだが、お前らは何を考えてるんだ?」

「いきなりなんだ?」
松夫は落ち着き払っている。

「聞いたんだよ。お前らが事件に加担してることを」

「ふうん。誰から?」

「そいつはいえないな」

「いえない。そうか」

「いわないだろうが、本当のことを聞かせてくれ。お前たちが事件に関係していることは分かってる」

「何をかな?」

優介はポケットから学年バッチを出し机に置いた。