一週間たった。
増田は月曜日学校に来た。

皆彼を見た。
げっそり痩せていた。

「大丈夫?」
私は聞いた。

増田は、
「ああ」
といったきりだった。

らしくない。らしくないよ。
そんなにバックヤードユニオンは強烈な取り調べを行ったんだろうか。
私は今にでもバックヤードユニオンの本部に殴り込みをかけたかった。

「お前ら、いい加減にしろ!」

そういってやりたかった。

「増田、私、今からあいつらのとこ行ってくる」
私は声を震わせた。気づくと拳をにぎっていた。

「や、やめろ南雲」
「どうして?」
「俺だけで十分だ。行くな、絶対に行くな」
「やだ、あいつらをこのままにはしておけない」
「南雲。やめるんだ。かなう相手じゃない」
増田は私の腕をつかんだ。

私は行かなかった。確かに行ったところで何も変わらない。ちくしょう。