フェンスの向こう


「はぁ…」
今日の海帆は、ため息の数が尋常ではないくらい多い

まあ好きな人と席が離れちゃったんだから、当然だよね…
実際、そんなこと思っている余裕もないくらい私も落ち込んでいる

「そう言えば、桐島の隣って上野さんだったよね?」

いきなり海帆が話してきて、なにを言い出すかと思えば…