今日こそは言ってやるか?

いや、俺がこんなこと言ってもややこしくするだけよな?

それに俺にはもう関係ないことやし。


京子さんのことはもう断ち切った。
というか由岐のおかげで割り切れた。

今更俺が立ち入ることじゃない。
俺にはもう関係ない。


そう言い聞かせ目を逸らそうとした瞬間、
木原は女の子の腰をぐっと抱き寄せた。


!?


木原!


俺は無意識のうちに立ち上がって木原の元へ向かっていた。


「なぁ、ええやん。今日の夜、飲みに行こうや。」


「ええ、でも・・・」


そして女の子を口説いている木原の前に立ちはだかり、
「やめとけや。」と、女の子の腰に手をまわす木原の手を掴んだ。


「なんやおまえ?」


木原は不機嫌そうに眉間に皺を寄せ祐樹を睨みつける。


「おまえ・・・」


『おまえ京子さんと付き合ってるんやろ?』


そう喉まで出掛かったが、なんとか食い止めた。


ここでばらしてはいけない、こんな奴のために京子さんが白い目で見られるのは許せない!