「んんっ・・・、夜・・・?」


俺はバイトから帰るとすぐにベッドに倒れ込み眠ってしまっていたようだ。
仕事の疲れと、京子さんの真実を知ったことでドッと疲れがきたのだろう。


「3時かぁ・・・」


時計を見るともう夜中の午前3時になっていた。
携帯を見るが彼女からのメールは入って来てない。


まだ帰ってないんやろうなぁ・・・


祐樹は携帯をまたベッドの横の机の上に置くと、
布団を頭から被り潜り込んだ。


俺には1年くらい前から付き合っている彼女がいる。
彼女の名前は鳥居由岐(トリイ ユキ)、
親友の平井秀男(ヒライ ヒデオ)に誘われた飲み会で知り合った。


由岐は大学二回生の二十歳で俺達と同い年。
由岐はとても気さくな子で話しやすく、俺達はすぐに意気投合した。

というより彼女が話を合わせることがとても上手かったのだろう、
どんな話題にもちゃんと受け答えしてくれて反応してくれる、
そして驚いたり笑ったり、色んな表情を見せてくれる、
俺はそんな彼女にとても好印象を抱いた。


話が弾むにつれ彼女は親しげにそっと体に触れて来る。
それがまたとても自然で、まるで前から仲の良い関係だったかのような、
俺をちょっと特別扱いしてくれてるような、
そんな優越感に浸らしてくれる。


俺はそんな彼女の行動がとても嬉しくて、
見る見るうちに惹かれて行った。